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(R18) 雑草ノ花 (弐) ─鬼灯の冷徹─
第9章 神さまの目にも涙
なんて、なんて綺麗な
涙なのだろうと思った。
紅が差してある
切れ長の眦から
ぽたぽたと大粒の雫
「白、澤……さま」
私が見る夢の終わりは
いつも決まってこうだ。
明るくて温かい
橙色の光に包まれて
天へと昇っていく。
赤ん坊の泣き声が聞こえる
優しい男女の声が聞こえる
そして最後には、
涙を流す男の声が
聞こえるのだ。
「あなただったんですね……」
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