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お姉ちゃん大好き(黒子紫原ショタ夢)ライバルは赤司様

第1章 お姉ちゃんと一緒


 夏祭り!
 今日は花火も見れる。
 いつもは親戚や友人とだけど、今日は敦君たちと3人だ。
 外はもうすでに薄暗く、その中からカラフルな頭の2人が見える。
 ピンクに熊柄の甚平を見た敦君と、紺色のシンプルな着物を着た征十郎君。
 敦君は元気に手を振っている。
「おね~ちゃん綺麗!!!」
「とても美しですさん」
 無邪気な顔して敦君と、すまし顔の征十郎君。
「2人もとってもにあってるよ」
「えへ~」
「ありがとうございます」
 敦君の手にはすでに綿菓子が握られている。
「子供輪投げしたいしっ」
「じゃあそれやろっか」
 敦君の提案にあたしたちは頷く。
 ……輪投げの結果は……。
「……景品ほとんどとっちゃったね」
 ほとんど腕を伸ばすだけで入っちゃったけど。
「楽勝だし」
「敦、お菓子類ばっか狙ってたな……」
「あとねっ、かわいいでしょ? ネックレス。これおね~ちゃんへ」
「ありがとう!」
「大好き」
 敦君がくれたのはハート型のネックレスだった。ラインストーンは紫色で敦君っポイ。
「赤ちんはなにかしないの?」
「そうだね、僕も輪投げをしてみようか」
「残りの景品しょぼいよ?」
「そんなことはないさ」
 そう言って征十郎君は輪投げを買う。
 征十郎君は正確なシュートで次々に決めていく。
 そして、おもちゃや薔薇の花束を手に入れていた。
「おもちゃは敦にやろう」
「いいの!?」
「オレはおもちゃなどいらないからね」
「すごい~おとなぁ」
 敦君は素直に尊敬した目で征十郎君を見ている。すごく微笑ましい。
 そして赤い花束を私へ征十郎君は差し出した。
「これは、あなたに。かさばるかもですが」
「ありがとう! すごくロマンチック!」
 隣では膨れた敦君があたしを見ている。
「オレのやつのほうが嬉しいよね~?」
「どっちもうれしいよ」「
「ぶう……」
 敦君はオレの、って言ってほしいみたい。
 かわいいなあ。
「屋台回ろうか!」
「うんっ」
 敦君が急に元気になる。
「何から食べましょうか」
「やきそばとーりんごあめとーラムネとー」
「敦一つに絞ろうか」
「え~……」
 2人のやり取りが兄弟みたいでかわいくて思わず笑う。
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