お姉ちゃん大好き(黒子紫原ショタ夢)ライバルは赤司様
第1章 お姉ちゃんと一緒
「っ」
「さん」
「ここは……?」
「オレの家だよ」
「征十郎君の家……」
白い壁に、洋風の家具がひしめく大きなお部屋。
「やっぱり、男二人の手つなぎペアは負担なんじゃないかい? さん」
「そうなの?」
「そんなことないよ、征十郎君、敦君」
(……ただ最近、おなかが痛くて)
「……さん……もしかして、だけど……」
それを察したらしい征十郎君が使いの人に腹巻とカイロを頼んだ。
「……おなかを暖めておくと楽になるはずだよ。ほら、敦もお菓子とジュースをやろう」
「わあい」
小学1年生に気を使われるなんて、恥ずかしい。
敦君は訳が分からないという顔をしてあたしを見ている。
「、ご飯食べすぎたの?」
「……そんなとこかな」
無垢な目であたしを見る敦君には、まだちょっと早いお話みたい。
「敦はお子様だからね」
くすくすと征十郎君に笑われて、不満そうにあたしを見る。
「ちんおね~ちゃんはかわいいって言ってくれるもんっ」
「うん、すごくかわいいよ」
「えへ~」
「男が好きな人にかわいいって言われて喜んでるというのが、オレには理解できないな」
「褒めてもらってるのに?」
「オレは、かっこいいって言ってもらうほうが嬉しい」
「オレはどっちでもうれしいよ~」
ゆる~く敦君は言いながら、征十郎君からもらったジュースを飲んでいる。
「に大好きって言ってもらえてるんだもん、それでいいしっ」
褒められてる素直ににっこり笑う敦君は、やっぱりかわいいのだった。