第3章 アイドルのステージへGO!
「うわー……。」
午後7時。都心にある、青山ダイヤモンドホール(マジであります)
のとあるホール。トークショーなのに立ち見……。暖かいから眠くなるんだけど、
立っていられるかな……?
宮地先輩、高尾、緑間、私で、みゆみゆのトークショーに来た。
別に来たかったわけじゃないけど、あの厳しい宮地先輩が
アイドルではしゃぐのに興味があって、付いて来た。高尾も同じらしく、
緑間は連れてこられた節だろう。
当の宮地先輩は。
宮地「うわっ、あいつのぼりなんて持ってきてやがる。室内へは持ち込まないのが
常識だろ!…あっ、みゆみゆの数量限定サイン入りブロマイドじゃねーか!
くそう、テスト中で買いに来れなかったのにあいつ…あれ、でもあの見た目は学生だよな?
まさかテスト中に来たのか!?ずりーぞ!…ふん、グッズもなしかよあいつは。みゆみゆに失礼だろーが!」
……さっきからこんな感じ。限定グッズを羨ましがりズルいと憤慨し。
自分の持っているグッズを持ってない人をけなし。もうめちゃくちゃ。
でもなあ、宮地先輩にズルいとか言われたくないよなあ。
背中にみゆみゆ命と書かれた法被。みゆみゆLOVEと書かれたはちまき。
ペンライト。手作りうちわ。
Theオタクって感じ。
そしてそれを、腹痛に耐えながら(笑いすぎ)写メる高尾。
眼鏡を押し上げる素振りばかりの緑間。
宮地先輩と緑間の長身のせいで、物凄く目立つ。
しかし一番の問題は、私。
夜に、男三人、(約一名引く程のドルオタ)と、一人の女の子なんて、
危ないメンバー極まりないよ……。周りの人には、似つかない兄妹、もしくは
私が水商売してるようにしか見えないだろうな……。