第33章 期末テスト【3Z 沖田総悟】
「今日はここまでだな。」
「ぇ…?」
「楽しみは後にとっておくもんでい。」
ゆっくりと凛の体を離し、きちんと普通に座り直す総悟。
「お客が来るようですぜ。」
「へ?」
━ コンコン…ガチャ ━
「凛ー?ケーキ持ってきたわよ!総悟くんと食べなさい。」
唐突な凛の母親の登場。
足音も聞こえないくらいキスに酔いしれてしまっていた。
「ま、ママ⁉︎あ、ありがとう!」
「ありがとうごぜえやす。いただきます。」
「総悟くんありがとうね!凛の勉強みてもらっちゃって。」
「いえ、俺も自分の勉強になるんで。むしろサボらずに済みます。」
「(なにそれ…漫画読んでばっかじゃん…キスまでしてくるなんて……)」
「ん?何か言いやしたか?」
「な、なんでもないっ!」
「んじゃ、ごゆっくり〜。勉強頑張りなさいね!」
そう言って母が出ていった。
「はぁ…危なかったぁ…」
「おめえの発情した顔はばれてたかもな。」
「してないわ!しかも誰のせいよ、もう‼︎」
プンスカしながらケーキを頬張る凛。
総悟は凛の口の端に付いたクリームを指で拭き取り、ペロっと舐めてニヤリと笑った。
「さっきの続きは、今度、誰もいない時に俺の部屋でしやしょう。」
「……。」
「俺だって好きな女に早く触りてえんで。」
「…!よくもまあそんな事サラッと…」
「こういうの好きなんじゃなかったんですかい?」
……めちゃくちゃ好きです
悔しいから口には出さないが、ドキドキしっ放しな凛であった。
━ fin ━