第19章 誕生日【土方十四郎(5/5)】
「土方さん、今日は何か…激しかったですね。」
事後、二人はお風呂でも、そして上がってからベッドでも交わった。
ようやく今は落ち着き、二人まったり過ごしていた。
「お前があんまりにも可愛い事言うから、止まらなくなった。悪い。」
「悪いと思ってないでしょ。」
ぷうと頬を膨らませた凛をつつきながら、土方は笑った。
「まあな。」
「でも今日は誕生日だから特別です。」
「とか言って、お前も良かっただろ?」
土方は凛を抱き寄せ、背中の傷をなぞった。
愛しいと言い続けて触っていたら、凛も拒絶反応を見せなくなっていた。
「…良かった…です。」
顔を真っ赤にする凛が可愛くて、土方は凛の肩に顔を埋めた。
「なあ…」
「はい?」
「もう一つだけ、欲しいもんがある。」
「何でもどうぞ!」
少し離れて、土方は正面から対面した。
「お前の残りの人生、全部俺にくれ。」
凛は固まった。
だが、無言でジッと凛を見つめて待つ土方を見ていると、じんわりと目元から力が抜けていった。
言葉よりも先に涙が流れる。
「…っ…よ、喜んで。……グスッ…私を…貰ってください…っ!!」
その返事は、どんな高価な物よりも価値のあるプレゼント。
━ fin ━