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【銀魂】春夏秋冬【裏・短編集】

第12章 初雪【神威】


「…………ん…。」


目が覚めた時、今度は鎖に繋がれた状態ではなく、凛はベッドの上で毛布にくるまれていた。


「……ん…痛っ!」


軽く身動ぎすれば腰に激痛が走る。


「あ、起きた?」


声がした方を見れば、神威も横になったまま凛をジッと見つめていた。


「運んでくれたのね。ありがとう。でも…なんて事…してくれたのよ…」


情事を思い出して恥ずかしさに顔を赤らめたまま神威をギロリと睨む。

だが神威はそれをサラリと受け流した。


「君、名前は?」

「…………。」

「ねえ、教えてよ。」


悪戯っぽく微笑まれて、何となく逆らえない気持ちになる。


「……一ノ瀬凛…」

「凛ちゃん。君はもう僕のものだからね?」

「え、嫌よ!帰らせてよ!!」

「それは無理だ。」

「なぜ!!」


神威は凛の耳元の髪を撫でてニヤッと笑う。


「俺を頑なに嫌がる君の心を屈服させたいんだ。」

「ふざけ…」

「でも、俺との情事、悦かったでしょ?」

「っ!!」


神威は凛の額に軽くキスを落とし、ベッドを降りて部屋の入口に向かう。

そして出ていく前に凛の方を振り返って告げた。


「その内完全に僕のものにするよ。体はもちろん…心もね。」


一人部屋に残された凛の顔は真っ赤に染まる。


神威からは逃れられない

もう囚われてしまっているのだから


そう思わずにはいられないのだった。



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