第1章 素直になれずに(ディアッカ×ミリアリア)
「入っていいか?」
「どうぞ」
素っ気なく返答する。
どうしても顔を見ると優しく接することができない。
またこんな態度とっちゃった..、と内心後悔はしつつも顔の表情は強ばったまま。
「あの、さ」
ディアッカがおずおずとポケットからピンク色の袋を差し出す。
「なに、これ..」驚いてディアッカを見る。
「その、この前、お前には仕事って嘘ついちまったけど、実はあの日これ買うために、俺街にひとりで出かけてたんだ。」
「えっ、」
「んで、さっきも言ったけどお前が見たのはほんとに見ず知らずの人で、駅まで案内しただけで、さ..。」
一生懸命説明するディアッカが可笑しくてミリアリアはふっと笑う。
私のために…。