第22章 再戦と上達と完全勝利
その後ゴンは釣竿をうまく使い、リングの上で回っているギドを石板ごとひっくり返した。
釣竿って何のために使うかと思ったら……このためだったんだね!
「うっはぁあー!ゴン!!かっこいいよぉぉお!!!」
「…さん、喜ぶのは分かりますけどそろそろ私の毛根も限界です」
「ぎゃぁあごめんなさい!!」
またウイングさんの髪の毛掴んじゃってたよ私!
ウイングさんはハゲちゃダメだ!設定的に!!
すると、ゴンが動けなくなったギドに拳を振り上げるのが見えた。
お?殴るか?殴るのか!?
「わっ!待ってくれ、まいっ…」
バキィッ!!!!
「!!!!」
なんとゴンは、素手でギドの義足を折った。
え?あれって鉄製じゃありませんでしたか!!?
「そっちがどんな手段でも使うなら、こっちも同じことだ」
ゴンは拳に血をにじませながらギドを睨み、言い放つ。
わ、あの目はきっと相当怒ってるよ…。
「もう一度に手を出してみろ。次は全力でその顔ぶっとばす!!!」
「…!!」
「勝者!!ゴン選手!!」
ワァァァァァア!!
「…良かったっすねさん、ゴンさんの勝利っす!」
「……………」
「…??さん?」
「……惚れた。改めて惚れた」
「え?」
だ、だって私のためにあんなに怒ってくれていたなんて……!!!
「どれだけ私を虜にするつもりだよぉぉゴぉぉぉぉン////マジ萌えるッッ////」
「……………」
改めてゴンに惚れ直した私だったのでした。