第9章 Valentine1(日向、影山、嶋田、菅原、岩泉、澤村☆)
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お相手は”影山飛雄”
夢主は他校1年生
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飛雄に会うのは1ヶ月ぶりぐらいだ。同じ高校に行けたらよかったのに、なんて今でも思うことがある。それでも、飛雄は忙しい時間を空けて会ってくれている。今日はバレンタイン。きっと自主練をやめて時間を作ってくれたんだろうなと思うとちょっと嬉しい。
ドキドキしながらチャイムを押す。しばらくして飛雄がドアを開けてくれた。
貴「飛雄、久しぶり」
影「おぅ・・・なんかいつもと感じがちがうな・・・」
今日は少し伸びた髪の毛にカーラーを巻き、毛先をクルクルにしてみた。洋服もいつものラフな洋服をやめてショートスカートにブラウス、カーディガンを着ている。飛雄は少し顔が赤くなってる。
影「・・・とりあえず上がれよ」
貴「おじゃまします」
飛雄のにおいがする部屋が、なんだか落ち着く。階段を上がる音が聞こえ飛雄がお茶を持ってきてくれた。
影「お前紅茶好きだったよな」
貴「うん、ありがとう。・・・これ、バレンタインだから」
私は作ってきたチョコクッキーを渡した。
影「おぅ」
飛雄はなかなか目を合わせてくれない。渡したクッキーの包みを開け、一口食べた。
影「ウマい」
貴「よかった」
飛雄はそれっきり無言になってしまった。
貴「飛雄どうしたの?」
影「どうしたって、別にいつも通りだろう?」
貴「うそ、じゃあ何で私の事見てくれないの?」
飛「何でって・・・おまぇ・・なんかいい匂いさせてるし、スカートはいてくるし・・・」
飛「か・・・かわいぃ・・・って何いわせんだよ。ボゲェ。気付けよ」
飛雄は顔を真っ赤にしてそっぽを向いてしまった。そんな飛雄がたまらなく愛しくなり、こっそり笑ってしまった。
影「おまえ、何笑ってんだよ」
貴「んー、何でもない」
飛雄はそっぽを向きつつ、そっと私の手を握ってくれた。
END
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バレンタインシリーズ続きます→