第2章 *Reencounter。
*綾乃side.
「ど、どうしたの?」
その場を立ち去ろうとした私の足は、日向くんに腕を掴まれたことによって止められた。
急に腕を握られて、心臓飛び出そうなくらいビックリしたけど、それを表出さないように平然を装う。
「谷口さんも、おれたちと一緒にバレーしよ!」
「え、…えぇぇ!?」
予想だにしなかった言葉に、思わず声が裏返る。
「谷口さんレシーブ上手だし、教えてよ!」
「……まぁ、俺1人でこのクソみたいなレシーブの面倒見るのも嫌だしな…」
「はぁ!?クソ!?」
「んだよボゲ」
「ごっ、めんなさい…!」
―私が、バレーをする……?
もう誰ともしたくないって思ってた、バレーを…?
でも、この2人と一緒なら…
また、愛せるかもしれない。
誰かとバレーをすることを、心から楽しいって
思えるかもしれない。
私は…バレーが………。