第3章 ☆中島健人side☆
俺は親の転勤で学校を転校する事になった。
転校初日、予想通りクラス中から悲鳴が上がった。転校するたびこうなるんだよな…。
俺は窓際の一番後ろの席だった。
『よろしくね、笹倉さん。』
彼女はとても可愛くて華奢な子だった。何だろう…クラスでも孤立している雰囲気があって守ってやりたくなる…。
俺は彼女に校内案内をお願いした。彼女は了承してくれた時、群がってた女子から
(てめぇ…後で痛い目に遭わせてやるから…覚悟しとけよこのクズ…)
おれは
『…そんな事いう女の子は好きじゃないよ…』
と彼女にだけ聞こえるように呟いた。彼女の手を引っ張り教室から出た。
彼女はいろんなところを案内してくれた。最後に彼女のお気に入りだという部屋を案内してくれた。そこは…ピアノだけがポツンと置かれている部屋だった。ドアを閉めると外の音は一切聞こえない。とても、不思議な空間だった。