第2章 始まり
今は春休み
三週間前に小学校の卒業式が終わった
そして明日は中学の入学式
新学期が始まる
今日は家でゆっくりしていた
自分の部屋に、黒のTシャツにハーフパンツという楽な格好で。
イヤホンを耳に掛け、部屋の隅にあるソファに座り好きな音楽を流す。そして読みかけの本を読み始める。
因みに今読んでいる本は『モルグ街の殺人』というもの。ポーの短編小説。
昨日図書館でたまたま見つけて何だか読みたくなって借りた。結構面白くて気に入ってる
そんなとき……
ビーーーッ
翼「ん……」
この家に居るのは僕一人
こんな時間にしかも家に誰かが来るのは結構珍しい
そんな疑問を持ちながらも玄関へと向かう
誰だろ……配達の人?近所の人……学校の、知り合い……それはないな
頭の中で色々考えていると、玄関に着いた
誰か分からないから一応モニターを見てみる
………………。
翼「誰」
玄関の前に居たのは見たことの無い人だった
思い当たる人がいない
結構な美形の人
しかも何故か燕尾服
(いつの時代だよ)等と思っていると
ビーーーッ
再びインターホンが鳴った
なんとなく、出たほうがいいと思い、ドアを開けた
ガチャ