第3章 入学式
担任→担:皆さんおはようございます。今日は入学おめでとうございます。早速ですが、これから体育館に行きますので廊下に並んで下さい
翼side
暫く窓から外を眺めているとこのクラスの担任らしき人が入って来た
第一印象は、"濃い"
何が濃いかって?
そんなの決まってる、化粧がだ!←スイマセンフザケマシタ
いや待て、もしかしたら入学式だからなのかも知れない!そうだ、うん、そうだよ
そんな話はどうでもいい
とにかく廊下に並ぼう……
ー体育館ー
体育館に着いたら二列に並んで入場した
学校の生徒たちの歌に合わせて
小学生か!
と心の中で突っ込みながらも席に座る
そして、担任に自分の名前を呼ばれ、皆は返事をして行く
その後もPTAの話や校歌を歌ったり、校長先生の話などが終わり式も終盤に差し掛かったところで
『今からこの場を借りて、新しい先生を紹介したいと思います』
一人の女の先生がマイクを使い話し出す
入学式なのに新しい先生?と思った
周りではざわざわとみんなが話している
みんなの会話を聞き流しながら、僕は俯き
一体どんな人なのだろう?
女の人なのだろうか?男の人だろうか?
声には出さずに心の中で考えてみたりする
そして何となく顔を上げて見ると右端のほうに黒い服を着た男の人が居た
遠すぎて顔は見えなかったけど
革靴独特の音を響かせながら階段を登るその人
翼:え、うそ……
舞台の真ん中に立ちマイクを受け取る彼
浮かんでくる言葉は『驚き』
それ以外にもあるけど、とにかく驚く事しかできない
だってそこに居たのは、朝別れたはずの……
『初めまして、本日より保健医としてお世話になります、セバスチャン・ミカエリスです。よろしくお願いします』
僕の執事だったから
セバスチャンは舞台の上から周り全体を見渡す
そして僕を見つけたのか、目を細めて笑った
で、当然ながら
『今私のほう見てた!!』
『違うよ、私よ私!』
『違うって私だよ!絶対』
『かっこいいー』
僕の周りの女子や女の先生、それに保護者のお母さん達までもがキャーキャー言ってる
早く終わってくれ
今入学式なんですけど……