第3章 入学式

ｾﾊﾞｽﾁｬﾝ｢行ってらっしゃいませ｣


翼｢…行って、来ます｣



玄関でセバスチャンに見送られる
朝、誰かにこうして見送られるなんて何年ぶりだろう
懐かしい……
久しぶり過ぎて言葉が詰まった





今日から通う中学校は家からあまり遠くない
歩いて15分程の所にある
だから車で登校、なんてことはしない
目立つのが好きではないから







季節は春




道の脇には桜の木が等間隔で並んでいる
桜の花びらもたくさん散っている
改めて春だな、と実感する




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色々考えているうちに学校に着いた
昇降口に行くと、3年生(多分)の人に【ご入学おめでとうございます】と書かれたリボンを付けられた
そして、教室へと案内される




僕の教室は1年A組だった



中に入ってすぐ黒板に貼られた紙を見て席を確認する



場所は窓際の一番後ろ
定番の場所だな
目立たないし周りに人も少なくていい



そんな事を考えながら席に着く