銀魂かっこいいタイトルつけたら更新できないと思うからごめんね
第16章 ヤニとケツ毛共に許容範囲内
「早く乗れよ、偽豚ァ」
「待って…なんで私っ」
グイグイと背中を押される
痛い痛い痛い!
何これちょっとデジャヴなんですけど!?
最近同じようなことを白いモフモフにされた気が…
「生意気に人間様の言葉喋ってんじゃねェ。てめぇは大人しくブヒブヒ言ってろィ」
「ブッ??」
ブヒブヒ???
どこまで私を豚扱いすんのよ
背中からの圧力に抵抗してみるも敢え無く後部座席へ押し込まれる
なんなら最後は足蹴にされる
「っ痛」
腹立つー!
やっぱり腹立つー!!
昨日は何も言ってなかったのになんで急にこうなるの!?
「早く出せよ、山崎ィ」
「もっと女性には優しくしてくださいよぉ、また真選組の悪い噂が立つじゃないですか」
「舌三枚におろされたくなかったら、とっととそいつら轢けよ」
野次馬していた人達をなぎ倒せと?
…それよりも山崎さん、噂の心配であって私の心配ではないんですね
地味にダメージ
地味な人から地味な攻撃を食らった
なんだかんだ言いながら街の人達が避けていく中、パトカーは走り出す
おそらく私は屯所へ連行されるのだろう
それは大体予想がつく
でも、やっぱり理由がわからない
山崎さんは『人探し』と言ってたような気がする
それが私
今のところ思い当たるフシが全く持ってない
キャラを避けること数ヶ月
大人しく過ごしてきた
もとの世界へと戻る方法なんてこれっぽっちも見つかっていない
見つけていないのだ、穏やかな生活を送りすぎて…
そんな私が大それた犯罪なんて犯すわけがない
腑に落ちない
でも逃げるコマンドは効かなそうなボスクラス相手にどうすることもできず、ただ車内から窓の流れる景色をボンヤリ見ていた
「はい、着きましたよ。どうぞ」
「ありがとうございます」
少し微笑んだ山崎さんが後部座席のドアを開けてくれる
意外とジェントルマンだな、なんて思っていると舌打ちが聞こえた
山崎さんが私に優しくしているのがそこまで気に入らんのかコイツは…
こちらを睨むドS
可愛い顔が台無しですね
「こっちです。突然すいませんでした」
「いえ…でも、どうして」
山崎さんが案内してくれた部屋で座布団を出される
てっきり取調室みたいなとこに連れて行かれるのかと思っていた