第6章 章名って必要ある？とか否定的な考えさえ抱き始めてごめんなさい

眼鏡の少年は床に眼鏡を落として頭を壁にめり込ませている

こうなると眼鏡から別離した彼を眼鏡と呼ぶには相応しくないのではないか？

いや、画面越しに見ていた彼は眼鏡を基準に存在意義を果たしていた

では、今頭を壁にめり込ませている彼はいったい誰だ？

…

落ちている眼鏡が彼で
壁にめり込んでいる彼は…
眼鏡が彼で彼が眼鏡で…
眼鏡眼鏡眼鏡眼鏡…
眼鏡眼鏡眼鏡眼鏡眼鏡眼鏡…


…


じゃなくて！

はッ！混乱しすぎて現実逃避しかけていた
ジミーみたいにあんぱん連呼瞑想状態まで陥りかけた



そうじゃなくて

そうじゃなくて…ここは思いっきり主人公様のおうちですよね

駄目です、駄目ですよ
そんなこと絶対に駄目ですよ
今まで必死に避けて避けてこの世界で生きてきた私の生活が無駄になる


よくよく考えたら「原作変えちゃう&もとの世界に帰れなくなる」とかそんなことを最初は気にしていたけど

そもそも私は凡人だ
「転生してチート機能設定♪」が働いているわけでもない


そんな私がこの世界で生きていくには関わってはいけない

だって凡人だから自分の命が危うくなるじゃないの！

そうなの、それが大問題
他人事で原作どうとか関係ないわ
もとの世界に帰るには死んだら駄目なんだわ
もとの世界に帰らなくても死んだら駄目なんだわ

私は生きていたい！

あんな原作本編みたいなこと起きたら私は１話内で即巻き込まれて死んじゃう系、当て馬系

ちょっぴりでも関わった人物が死んじゃうと本編としては盛り上がるよ、確かにね

ストーリー性としては大盛り上がりだよ




ヤバい！
この状況は非常にヤバい！