第4章 雷*スモーカー
雷の酷い夜だった。
スモーカーのところに遊び(仕事)に来ていたは帰れなくなった上に雷の音にびびってスモーカーにピッタリとくっついていた。
「…部屋用意させたぞ」
「無理絶対一人無理」
「…俺が困る」
「迷惑はかけないようにヒッ‼︎」
ピシャァアン‼︎と雷が落ちる。
「…ハァ…」
そんなこんなでスモーカーの個室にいるわけで。
スモーカーとしては、いくらおっさんとはいえ好きな女を前に自分の熱を抑制するのは簡単なことではない。正直、困っていた。
「…寝ちまえば、怖くねぇだろ?」
「たぶん…」
「ベッド使っていいから、寝ろ。朝に出るんだろ?」
「…うん、そうだけど…」
スモーカーから少し離れて普通に対面して会話していたのだが、
「っ‼︎‼︎」
ピシャァアン‼︎‼︎‼︎
「…っ…、」
稲光のおかげで真正面から抱きつく形になりました。
「…こっ…怖く…なんか…」
そんなことをいいながらカタカタ震えているを、スモーカーはそのまま優しく抱きしめる。
「無理すんな」
ひょいっと持ち上げ、自分の膝に乗せ、傍らにあるベッドに座った。
「いつもどうしてんだ、こういう時は」
「いつもは…クザンのとこに行って、音を通さないくらい分厚い氷壁作ってもらう」
「…」
どんだけ可愛がってんだ…と思いつつも、自分ではそんなことができない、とスモーカーは考え込んだ。が、
「今は、スモーカーいるから怖くない」
こてん、と胸にもたれかかってくるに、そんなことはどうでもよくなった。
スモーカーは、心臓の音を聞かれやしないかとそわそわしていた。
「おれでよけりゃいつでも来い」
「そうしようかなぁ」
ふふっと小さく笑った。
その顔を見て和んでいる自分がいる。
スモーカーはこの状況を喜んで受け入れることにした。
「寝れそうか?」
「…我儘、言っていい…?」
「あぁ、いいぞ」
「添い寝…」
恥ずかしそうに俯きながらポツリとこぼした言葉にスモーカーはニヤリとする。
「聞こえなかったな」
「…そ」
「そ?」