第18章 約束
「ん~…黒…やめよ」
『なんでですか?
やっぱ似合いません?』
試着室を覗いてあたしに
そう言う大野さん
「いんや!
似合ってる。もう脱がしたいもん。
んでも…他の男に見られたくないの」
そう言われて時間が止まった。
それって……ヤキモチ?
嬉しくて、つい笑みを浮かべた。
「なんだよ~…」
『うんん。』
「ちゃんは
可愛くてイチゴ色にしなさい!」
『えぇ…若くないですか?』
「若いの!
若いからいいの!!」
『わかりましたよ。
じゃあ買ってくるんで待っててください』
「あいよ」
キャップを被る彼がどこかへ
行くのを確認してあたしは
水着を脱ぎ出した。
『やっぱり黒も買おっかな』
だって、あなたが
それを見て照れてるところ見たいもん