第15章 昔の話でしょ。*智*side
LRRRR...
-松潤-
ごはんを食べてると
ディスプレイに珍しい名前が映った。
「…もしもし?」
〈あ、リーダー
一応、確認で電話したんだけどさ?〉
松潤がいるところは
バーなのかな?
おしゃれなジャズが聞こえる。
「うん。なぁに?
明日のこと?」
〈じゃあ、会ってないの?
…・・えりちゃん…と〉
箸で取ろうとしたサラダのトマトを
お皿に落としてしまって、
ちゃんが隣で笑ってる。
“へたっぴ”なんて言いながら。
「…・・会ったの?」
〈会ってねぇけど、
バーで男といるの見たからさ?
リーダー会ってねぇかなって〉
松潤は気にしてくれたんだよね。
本当にあなたって良い人
「…・・俺ね、会ったよ。
ていうかオイラも見た。」
〈え…そうなの?
ちゃんは大丈夫?〉
そう言われて隣でごはんを
食べてるちゃんの
頭を優しく撫でた。
「大丈夫だよ。
過去の…話だもん。」
〈・・ん。だよな
わりぃ、無駄に心配して…〉
「いいよ、あんがと」
そう言って電話を切った。
過去の話だよ。ほんとうに…