第15章 昔の話でしょ。*智*side
部屋に入って無言で
ちゃんを抱き締めた。
会いたかったんだ。
今日一日ずっと会いたかった。
『お腹…すいてません?』
「…・・を食べる」
『んもぉ…だめですよ。
明日も仕事なんじゃ…』
そう言いかけたときには
もう俺はちゃんの
首に噛みついてた。
『大野…っ…さん…』
「ん~?」
『さっきの人…っ…は?』
「・・・・・関係ない人」
そう。君には関係ない。
関係なんてもたせるもんか。
あんな冷酷な女なんかと…
『関係ないって・・』
「そう。関係ないの。
俺はちゃんには
虫一匹近寄らせないから…」
絶対、傷つけたくない。
オイラみたいに傷つかないで・・