第14章 愛しい彼
家に着いてすぐに
さとくんに電話をした。
ちょっと眠そうで、
きっと疲れてたんだなと思う。
いろいろ、したしね…///
〈着いたのぉ?〉
『…うん。』
〈よかった、よかった〉
『…うん。』
〈あ~…会いてぇな〉
またドキドキする。
そんなこと言われたら、
すぐ駆けつけたくなるじゃん。
『会いたくない』
〈なんだと~?
さとくん、ショックで寝込むよ?〉
『ふふっ…だって、
会ったら赤くなりすぎて沸騰する』
〈あ、そういうことね?
じゃあオイラは焦げるわ〉
『焦げてるよ、さとくん』
〈あんだと?〉
ちょっと怒って声が高くなる
さとくんも好き。
『好き』
〈ゴホッ…ゴホッ…〉
『すーき』
〈はぁ…やっぱ帰すんじゃなかった〉
『ふふっ…じゃあ、おやすみ』
〈ん…おやすみね。〉
ピッ
電話を切ったあとも
ずっと心臓はバクバクしてて
その夜はあまり眠れなかった。