第3章 いちごちゃん*智*side
いちご、みたいに真っ赤になった目
いちご、みたいなピンクの浴衣
いちご、みたいな真っ赤な頬
釣り道具を片付けながら歩いていった
いちごちゃんを見ていたオイラ
何か嵐みたいな子だったね。
下駄飛ばすし、
急に泣いたり、笑ったり
あれか、見てて飽きないタイプ
ニノ「っておーい…おるやないか」
「あ…ニノ、どうしたの?」
片付けて帰ろうとしたら、
さっき電話してきたニノが
眠そうな顔で目の前にいた。
ニノ「あなたが眠いとか言ってるから
家かと思ったら釣竿ねーし…
あ、最近あそこで釣りしてんな。
とワタクシ気づいてね…
優しく迎えに来たんすよ!」
ニノってよく噛まないよね。
オイラだったら噛んじゃうわ。
ニノ「なに、感心してんすか…
ほれ、行きますよ。
ZEROがお待ちなんでね?」
「うん。」
ニノに手を引っ張られて、
ちょっと急ぎぎみで歩いた。
また会えるかな。
あの嵐みたいな、いちごちゃん