第25章 幸せのために
『・・・・元気…でした?』
そんなの知ってる。
テレビで観ればすぐに分かった。
「元気ねぇ…よ?
ちゃんに会えねぇんだもん」
『ふふっ・・そっか…』
「結婚式…変な男いなかった?」
真剣な顔で言ってくるから
笑ってしまった。
この前の涙が嘘みたいだった。
「そういう格好しちゃだめだよ?
あと、そうやって微笑まないの。
露出もしちゃだめね。」
そう言いながらあたしを
包み込む優しい温かい肌
ねぇ、大野さん・・
これってそういうことですよね。
でも、幸せのために・・ですよね。
「・・っ…守れ…る?」
『っ・・・・うん』
「ちゃん・・」
『大野さん、
離れましょ、ちょっとだけ…』
幸せのために、私たちのために