第25章 幸せのために
あれから3週間が経った・・
大野さんとは連絡をとってなくて
夏も終わろうとしていた。
大野さんとの恋は“一夏の恋”
そう思えてきた。
〈それでは新郎様のご友人であります
様からスピーチを
いただきたいと思います。〉
開場に広がる拍手の音
席から立つと臼ピンクのドレスが
フワフワする。
彼がイチゴみたいだと言った
浴衣と似てる色
こうしてたら寂しくないかな・・
マイクの前に立つと、
綺麗な新婦さんと幼なじみの隼斗と
目があってお辞儀をした。
この前まで憎んでた二人を
微笑んで見れるのは、
きっと彼のおかげ。
ねぇ・・会いたいよ。