第21章 はじめての嘘＊智＊side

えり「浮気してたの。」


「・・その男の？」


そう言うとコクッと首を
縦に振ったえり。



えり「智には恥ずかしくて
言えなかった。

いや・・怖かったのかな…

あたしを愛してくれてる人に
そんなことを言ったら…

そう思ったら逃げてたの。」



たぶん許せねぇんだろうな。

えりを愛してたときの俺だったら…

でも、今は同情しかできねぇや。





「なんで…流産？」


えり「暴力…すごかったんだよね。
その時に・・階段から落ちて…」


その現実はあまりにも悲しすぎて、
なんの言葉も出てこなかった。