第12章 したい
私は彼の舌をちゅうって吸う。
唇に彼の舌の感触が、頭の中に響いて、全身に響く。
気持ちいい…
でもこんなこと、他の人としたいなんて考えたことないよ。
私は雅樹くんとしたいの。
彼の指が私のブラウスのボタンを外していく。
「ん…はぁ…雅樹くん…」
唇が少し離れたとき、私は彼に呼びかける。
「なんですか?」
私のブラウスを脱がせながら、少し不機嫌に、彼が答える。
「しないよ、浮気なんて」
「うん」
やっぱり少し不機嫌そうに、彼は頷く。
「雅樹くんとしたいの」
「うん」
…
私の着てるものは全部脱がされて裸になる。
彼は私の裸に舌を這わせる。
はぁはぁ…うれしい
私、どんなふうにされたいかなんて聞かれたくない。
彼の自由にされたいの。
だから彼がそれをしないって言うんなら、しなくてもいい。
でも…聞かれたら、したいって思い出しちゃう…。
「ん…」
彼の唇が私の乳首をちゅうって吸う。
「はぁはぁ…」
気持ちいい…すごく気持ちいい…。
ちゅうってして、舌でペロペロして…
そんなふうに彼にされるのがすごく好き。
「気持ちいい…?」
彼は唇を離し、指で乳首をぷにぷにいじりながら、私に問いかける。
「うん…気持ちいい…」
「こんなふうにされるの好き…?」
「好き…」
「いっぱいしてあげる」
彼は再び、そこに唇をつける。
あっ、答え間違えたかなぁ。
乳首ちゅうちゅうされるのが好きなんじゃなくて、
雅樹くんにもてあそばれるのが好きなの。
でも、これ気持ちいい…。
「あっ…あん…」
私の吐く熱い息に、だんだん喘ぎ声が混じる。