第7章 だめ
期末試験は無事終了。
絶対大丈夫って自信はないけど、なんとかやりきった。
…
「終わったね、試験。はぁ、スッキリ」
試験最終日、マックで彼とお昼を食べながらおしゃべりする。
「お疲れ様です。優子さん頑張っていたから…なんて言うか…
あ、あのっ…惚れ直しましたっ」
彼が真っ赤になってうつむく。
雅樹くん…キスとかしてるときは「好き」とか「可愛い」とかいっぱい言ってくれるようになったのに。
普通のときは、やっぱりそういうの言うの恥ずかしいんだ。可愛い。
「85点以上取れてるといいな」
私はつぶやく。
「きっと大丈夫ですよ」
彼がニッコリと微笑んでくれる。
…
順次、テストが帰ってくる。
一番苦手で心配な数学…
私は返された答案用紙を見る。
90点!
やったー! これで安心だぁ…
…
残る1科目は英語。私は英語が一番の得意科目。
85点以上なら取れてると思うんだけど…
返された答案用紙を確認する。
え
82点…?
うそ…
完璧に油断してた…
「終わりだ…」
私は机に突っ伏す。
「優子、悪かったの? あんた英語得意なのに」
隣の席のアキが、私の下敷きになっている答案用紙を引っ張って点数を見る。
「は? 充分いいじゃん。嫌味?」
アキがあきれた様子で笑う。
確かに今までなら…
思ったほど良くないけどまぁいっか
って感じだったと思う。
でも…でも今回は
82点じゃダメなの…