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結婚するまで sex しません

第3章 変わる


翌朝。

登校してきた私は考えながら階段を登る。

いつもなら彼の教室に寄って、挨拶しておしゃべりしていくけど…
今朝は顔合わせたくないな…。

昨日の夜、電話で声聞いただけで超恥ずかしかった…。

顔見たら、いろいろ…いろいろ思い出しそうで…

私はうつむきながら、彼のクラスの教室を通り過ぎる。

「優子さん!」

廊下に出てきた彼が、背後から私の名前を呼びかける。
大きい声で、名前で。

「え、あの、ちょっ…村上くん。そんな…名前で…みんなの前で…」

私は振り返って、彼のとこに駆け寄り、コソコソ話す。

「どうしてですか? 僕たちが交際してるのは、みんな知ってますよ」

彼がにっこり笑う。

そうだけど、そうだけど…んー…そうだけど…。

私が返答に詰まっていると、彼が話し始める。

「今朝は急いでいるんですか? いつもうちの教室に寄っていくのに」

「ん…うん…。急いでるの。英語の和訳、きちんと出来てなくて」

そういうことにしておこう。

「あ…昨夜、電話で話しすぎましたか? 手伝いますよ。優子さんのクラスは今どの辺りですか? 予習してあるので多分…」

彼が心配そうな顔で提案してくれる。

う…罪悪感…。

「えっと…。ごめん。ちゃんとやってあるよ、和訳。
あのね…なんか恥ずかしくて、私。雅樹くんと顔合わせるのが」

私は正直に打ち明ける。

「恥ずかしい…? どうして?」

彼が不思議そうに、私の顔をのぞく。

「なんか…昨日したこと…思い出しそうで…」

「昨日したこと? あぁ…ふふっ」

彼は楽しそうに思い出し笑いする。

えー…余裕…

「そんなこと気にしなくていいのに」

そう言って、彼は私の肩をポンポンと叩く。

えっ…

「じゃあ、また」

彼は私に軽く手を振り、自分の教室に戻っていった。

……。

村上くんが…チャラくなった…!

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