第17章 ありがとう
その夜、雅樹くんとLINE
『あの、今日の昼休み、聞こえてました』
「あーそうなんだ」
『聞こえるように言いました?』
「さぁ…?」
『僕にだけじゃなくて教室にいる半分ぐらいの人に聞こえてたんじゃないかな…』
「ふふ…別に雅樹くんのこと言ってるなんてわからないよ。マナ以外は」
『そうかなぁ…。ていうか…怒ってますか?』
「えっ」
『僕に対して』
「うん」
『ごめんなさい』
「いいよ」
『…いいの?』
「うん、いいよ」
『ありがとう』
「ふふ、なんかちょっとスッキリした」
『じゃあ、今度の休みにまた会ってもらえる?』
「じゃあ…?」
『え、また何か間違えました?』
「ううん! いいよ!」