第2章 休憩時間に・・・
翌日も快晴。
誠凛バスケ部は砂浜練習に打ち込んでいた。
桜は2号と共に近くに座って見学していた。
休憩時間になり、一斉に近くにあったスポーツドリンクに飛びつく。
「あっちー!」
「疲れたー!」
「しんどー!」
全員汗だくで水分補給。
「海が目の前なのに、泳げないなんてなぁー」
2年の小金井がぼやく。
「磯の香りが。急がねば」
相変わらずの伊月。
「黙れ伊月。ってまたそれかよ!」
日向が呆れる。
そんな姿をくすくすと笑って見ていた桜は、あっと声を上げて立ち上がった。
「庭の植木に水やりしてたんですけど、そのホース持ってきて水浴びしませんか?!」
「植木の水やり?」
小金井が問いかける。
「はい。民宿の女将さんとちょっと親しくなっていろいろお手伝いしてるんです。ホース持ってきますね」
そう言うが早く、桜は小走りに民宿に戻っていった。