第12章 関ジャニ∞:錦戸亮
「やっぱ俺のこと好きやろ〜!」
「近寄らないで。汚らわしい」
ほんまのこと言うな、
俺は君が好き。
信じられない事ぐらい知っとる。
傍に居てもウザがられるし。
近寄ったら離れられるし。
嫌われてるのも知っとる。
だけど、好き。
「このちゃらんぽらん」
「もちゃらんぽらんしとるやん
男取っかえ引っ変え病って、みんな言うとるで」
「へーえ」
「へーえ、て。自分のことやろ?」
「興味なんかない」
は女から嫌われとる。
いつも横にいる人は、
違う男で、遊んでるからってだけ。
化粧もして、スカートも短くして。
男の前ではキャラ取り繕ってて
一人になるといつも、うずくまって泣いてる。
「彼氏は?別れたん?あ、別にまたできたん?」
「うるさい。関係ないでしょ、ほっといて」
「あー。そう言って。
ほんまは二股してんねん、やろ?」
「うるさい!!!!」
荒らげた声が、耳の奥でこだました。
そして、は
俯いて泣き始めて、
「……ごめん、うるさくない。言い過ぎた」
俺の腕を掴んだ。
震えて、声も出さず涙を拭う。
「……どうしようも、ならんねん。
俺らが遊んでたって当てつけたってな。
この前、言ったのに、受け入れてくれへんかってん
俺も、いっぱい。いっぱい頑張ったんやで
…少しは信じてくれてもええやんかあ。」
な?、頭を優しく撫でると
こくん、と頷く。
「また頑張るから。だから、
他の男の前でニコニコ愛想良く笑わんといて」
「……亮も同じでしょ。ばか」
『おーーいっ、錦戸〜!
……って、なんだ。錦戸家揃って。
まどろっこしいな、2人が同学年だと!』
「しゃーないやろ。親が再婚して、
こいつが錦戸になってもうたんやから」
『はっはっは、そーだな!で、錦戸!』
小さな、秘密。
( 女好きの本気 ) END