第11章 関ジャニ∞:安田章大
大体いつも、
アイツは誰にでもなつきすぎやねん!
「しょーちゃん、ごめんね」
「え?」
「翔くんに、教えへんといけんくて。
校内案内とか、あと授業内容」
隣に立つアイドルみたいな顔の男子。
まだここの制服がないせいか
有名進学校の制服を身にまとって
愛想よくにこにこ笑っとった。
「そ、か。なら、仕方ないな。
僕もな、バスケ部のミーティングあって、
ちょうど遅くなるから心配やってん」
大丈夫やな、って。
安心できない心。
「またメールするね、
部活、頑張って、しょーちゃん」
胸につっかえるモヤモヤした気持ち
分かっとる、嫉妬心。
独占欲、束縛。
そんなの、嫌われるだけやのに。
「…なんやねん、翔くんって。
僕が居るのに他の男の名前か…」
悔しくて、踵を返して
体育館へと走った。