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Ifの物語。

第11章 関ジャニ∞:安田章大





ーーーーー……、


『僕の家な、ママとパパがな、
ずーっと忙しくて家におらへんねん。
そんでなー、僕の家、おっきいから。
広くって、部屋がいっぱいあってな…、』



毎日、寂しくて死にそうになんねん。




ずっと昔、


彼が私にそういった。



広い家に独りぼっち、
どれだけ寂しくて悲しかったろう?


今なら分かる。



帰ってこないんじゃなかろうか、って。

きっと凄く怖くて震えてて。



なんで自分の傍には誰もいないのって。

きっと凄く寂しくて泣いてて。






私の家に来た時、彼は


キラキラした眼差しで
『よろしく』と言ったんだ






主人に呼ばれて応接間へ、

扉を開けたらそこにはスーツを着た、
あのとき寂しくて泣いてた人がいた




「迎えに来たんやで。お待たせ」




変わってしまったあのときの貴方、



男らしくなって大きくなって。




もう寂しくても、独りぼっちでも、
泣くのを我慢するぐらい強くなっていて。




「…頼もしく、なられました」



彼が私の目の前に立ち、
そっと手を優しく握りしめる。




「…僕は、あの日から。
君の理想の人になりたかった。
強くて、優しくて、器がおっきくて、
何からも君を守ってやれるひと。
だから、僕は頑張った。
迎えに行けるようになるまで、ずっと。
………会いたかった。会いたかったっ…!!」



傍にいて、

章大が寝るときいつも言った言葉。


離れんといてな、

人混みのなか、強く握りしめ言った言葉。



いくつも覚えてるあの日の言葉





「人んちで、家政婦やってんなよ」





少しの独占欲と嫉妬心は変わらずに




「…よろしく僕の好きな人!
これからずーっと一緒やで!」




抱きしめられたぬくもりに、
微かに聞こえた「好き」だという声
















( よろしく僕の好きな人! ) END








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