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Ifの物語。

第11章 関ジャニ∞:安田章大







出会いはじめは、

可愛らしくて背丈の低い子だって思った。



一個下の彼は愛想が良くて、
人当たりのいい可愛がられる男の子。



恋なんか、するわけないって思ってた。





でもある日、恥ずかしそうに彼が言う。


「先輩!ボク、好きな子出来てん!」


嬉しそうに、でも恥ずかしげに
俯きがちに私に言った。


「良かったねっ、応援するよ!」


でも、なんでかズキズキして。

彼の好きな女の子を想像すると、
やっぱりなんか嬉しく思えなくて。


きゅっと唇を噛み締めた。



叶わない恋、彼も言った。



「…一緒だね、」


私も小さな声で同調したら
彼は「えっ?」と驚きの声を上げた。

関係ないよね、悪いことしたな。



「ぼ、ボクも応援します!」


そう彼が言うから、


私は涙堪えて頷くしかないじゃない。






「おひとよし」


一個下の幼馴染みが嫌味のように言った。


「うるさいなぁ、」

彼の名前は二宮和也。

顔は割と平均的な顔立ちなのに(私だけ)、
何故か女の子に人気の幼馴染みだ。



隣を歩くカズとは長い付き合いだ。


カズは人と距離を置いて、
あまり踏み込まれないようにしてるためか


常に敬語口調なのに、
私の時だけいっつもムカつく言い方。


「好きなら好きって言えよ」

「言えたら相談なんか引き受けてないもん」



そう言うと、ちょっと切なげに

私の方を見てため息をついた。





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