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Ifの物語。
第2章 嵐:大野智
何度も彼の連絡先の
番号見つめてはため息。
知ってるよ、奥さん居ること。
だから、求めたら終わるから
なるべく、割り切りよく
軽く、そう自分に言い聞かせた
ほんとは、私を選んで欲しい。
もう、潮時なんだ
いやだ、離れたくない。
震える手をぎゅっと力込め、
精一杯の笑顔を作って、
タクシーに私も乗り込んだ。
『……電話、だめっつったろ』
「うん、でも声聞きたくて」
『また週末会えるじゃん』
「……そだね、ごめんなさい」
求めたら、終わり。
涙なんて、
とうに枯れてる筈なのに。
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