第9章 関ジャニ∞:村上信五
段々と熱くなる顔に、
切なそうにしてた錦戸が
ケラケラ笑い始める。
「お前には村上くんが
一番似合ってんねんから。
早く気持ちちゃんと伝えてやって」
じゃ、と帰ろうとする
錦戸を私は引き止めた
言葉が喉に突っかかって
上手く出てこない。
「…わざと、」
「え?」
「わざと名前を呼ばないんでしょ
気持ちバレないように。
わざとお前とかって言ってるの?」
そう言うと、
唇噛み錦戸は俯いた。
でもすぐ、顔を上げる。
「あほ、当たり前やろ。
お前には村上くんぐらいしか
似合わへんねん。俺やと勿体無いし」
へへ、と笑い
歩き出そうとするから
「錦戸!」
呼び止めたら、
「…諦めへんとダメやねん。
村上くんがへこんでる時に
俺が漬け込んだらそれこそ卑怯や。
やから!俺なんかほっといて」
バタバタと走り去る錦戸。
そばに居てくれたのも、
応援してくれたのも、
すべて想いを押し殺してたってこと?
押し殺すために、
思ってもないこと言ってたの?
「…っ錦戸」
泣きそうになると、
ガラッと扉が開いた。
「…他のやつ呼んでんちゃうぞ」
そう言ったのは、
村上くん。
「…お前の好きな人は俺やろ
んで、俺の好きな人もやし
浮気とか、ほんまあほちゃうん」
なんて、
失恋なはずなのに。
村上くんが赤らめて言うから
( 失恋なはずなのに ) END
ちなみに、
すばると丸山以外皆、が好きでした