第8章 関ジャニ∞:渋谷すばる
高校の入学式
気だるく着こなした制服で
校門をくぐり抜ける。
ああ、また向けられる視線
『あの人かっこよくない?』
『なんて名前かなあ?』
『同じクラスになりたいねえっ』
「こそこそ感じワル」
なんて、その視線達も無視して
掲示板の前へ歩み寄る
「見えない~!!」
後ろで叫ぶ声に振り向くと、
ちっこい女の子が不満気な顔で
俺の顔を見ていた
「見えない、って俺のせい?」
「うん、そう。退いて」
キッと睨まれて、
なんか焦ってどいたげた。
この女の子、
なんて名前なんやろ。
「なあ、なんて名前なん」
「え?私?」
……、と
自分の名前を探す彼女
「。」
「ふぅん、ちゃんね」
名前を囁いただけなのに、
「なによ」とまた不機嫌に
なに。
この子、扱いにくい性格?