第8章 関ジャニ∞:渋谷すばる
「何度も言うようだけど、
私は渋谷くん好きじゃないの」
「けど俺は好きやから!」
んふ、って。
無邪気かも分からない笑みを
私に向けてくる渋谷くん
彼との出会いは入学式。
誰もやりたがらない受付係を
半ば強制的にやらされ、
仕方なくやっているところに
パタパタと走り寄ってきた彼が来た。
「あの、生徒の受付は向こうで…」
「渋谷すばるって言います!
普通科音楽コース声楽専攻の1年生!
本日、センパイに恋しました!!」
そう言い放って去って行った。
そのあと、隣で受付を手伝っていた
錦戸が冷やかしてきたのは言うまでもない
「懲りんな~。一途ってゆーか。な?」
「私に振ってこないで」
大体、どこに惹かれたのかな?
別に好かれる顔でもないし…。
前に錦戸に言われたんだ
『お前は性格ええけど、
一目惚れするほど可愛くはないよなー』
言われたあとぶん殴ってやった。