第8章 関ジャニ∞:渋谷すばる
「遅い!5分待った!!」
もう!と駆け寄ってくる安田くん
「そんな待たせてへんやん」
「5分の間にな!囲まれてんで!?
もう少し反省せえや!!
でもちゃんは別な?」
安田くんは私にだけは甘い。
「はー?なんで俺だけやねん!!
だけせこすぎやろ!」
「せこくない。」
「せこいし」
「早く行こうよ~」
「「あ、待ってぇな!!」」
この2人は仲良しさん。
幼馴染みという間柄らしく、
ちっちゃい時から一緒なんだって。
関西の家から離れ、
ここの高校の寮に暮らしてる。
「ねぇ、ケーキ屋行かない?」
「あ!新しく出来たとこやろ!?
僕も行きたい思っててん!」
「またケーキ?たまにはカラオケやろ」
「「ケーキ屋!!」」
「…はい……」
ケーキ屋に向かっていると、
キャッキャ騒ぐ男女発見。
「お、大倉!やっぱカラオケ行こ!」
「せや、な!行こ行こ!!」
気づいたら唇を噛み締め、
涙を必死に堪えてた
なんで私が避けなくちゃいけないの。
私は何もしてない。
昔は私が居なきゃ、
友達もろくに出来なかったくせに
なんでなの。なんで?
「ちゃん…」
「安田くん…、私さっ…」
消したかった。
叶わない恋の気持ちなんて