第2章 嵐:大野智
クラスが離れてから、
彼と私は話す機会が激減した。
話すと言えば、
お弁当を届けるぐらい。
高校生になり、周りは
彼氏だとか恋愛だとかで騒いでて
ようやく、
私はLIKEとLOVEの違いを知った。
[彼女ができた!嬉しい]
智の一言に、
こんなにショックをうけるだなんて
「なんで、泣くんですか先輩。
他の女を見てるような奴のために、
涙なんか流さないでくださいよ!!」
そう言い放ったのは二宮くん。
後輩で、私と仲良くしてくれてる
1年生の一人である。
「に、のみやくん…」
「絶対、絶対に僕の方が好きなのに…!」
智と距離が近いのは私だけなんて、
そう思い違いしていたことに
今さら気づくだなんて…