第4章 嵐:相葉雅紀
家の周辺を歩いて、
落ち着いた頃に戻る。
謝らないと、って
リビングに入ると、
涙を流したまま、
寝てしまった雅紀がいた。
携帯を握り締めてた。
ああ、
何度も掛けてくれたんだ。
そうだよね
変装なしで飛び出せないもんね
「…まさ、」
「………ごめ、…ね、」
いつもは泣かない貴方が、
いつもは笑って仲直りの貴方が、
「雅紀…。」
分かってないのは私だ。
雅紀はこういう人だった。
泣いてる私を、
笑顔にさせてくれて
いつの間にか仲直りしてて。
ごめんね、って私ばかりなのは
私がわかってなかったんだね
知らないときに、知らない内に
ごめんね、と聞こえて
ああ、彼は辛かったんだって
なんとなく、ぎゅっと痛んで
彼を抱きしめていた。
( 寝落ち ) END
「…んっ、?」
「起きた?」
「…、怒ってごめん。」
「ううん。もう謝ってもらったから」
「え?謝ったっけ」
「ふふ、うん。何回もね」
「えー、そうだっけぇ??」
「雅紀、いつもありがとう」
「ううん。俺こそ、
我慢してくれてたんだよね」
背中に回された手の温もりに、
5分前の私を後悔した。