第8章 アジア支部にて
~リランサイド~
「あああ、オレホントはあんな
キャラじゃないんさ~!!
リラン頼むさ、アレン達には
言わないでくれ~!!」
食堂に行く途中、
頭を抱えて叫ぶラビに爆笑した。
「ぶっ、あははは!!
言わないよ~、励まして
くれたんでしょ?
その代わり私が大泣きしたのも
言わないでよっ」
お腹を抱えて笑い合う。
食堂へ入った途端、
パンパンパンッ!
目が丸くなる。
食堂には、アレン達を始め
科学班やファインダーのみんながいた。
天井近くに吊られた横断幕には、
<おかえり!!リラン!!>
と書かれている。
大量のごちそうと飲み物があって、
ラビに手を引かれて
テーブルの前に連れていかれた。
手にジュースを持たされて
目を白黒させている間に
コムイさんが手にしたカップを
上にあげた。
「リランの初任務成功を祝って!!
かんぱーい!!」
「「「「「「かんぱーい!!」」」」」
音頭に合わせて
全員が復唱した。
そして、みんなが私に近付いてきた。
まだ状況を理解しきっていない
私に笑いかける。
「おかえり、リラン」
「おかえりなさい、リラン」
「おかえりさー、リラン」
アレンとリナリー、ラビ。
「おかえり、お疲れ様」
「おかえり」
「「「おかえりなさい、リランさん!」」」
コムイさん、リーバー班長に
科学班のみんな。
見回せば、何人いるか
分からないほどの大勢で
私を迎えてくれる。
ー ネイ...私、自分の居場所を
見つけたよ...。
私は涙が出そうになった。
堪えようとしたとき。
良かったね、****.......。
はっと周りを見回す。
ー ネイ.......?
ラビに肩をポンッと叩かれて
前に向き直る。
ー ネイ.....私の幸せを願ってくれる?
.......もちろん!
ネイの、満面の笑みが思い浮かんだ。
...今度は、堪えない。
「ただいま、みんな」
私はとびっきりの笑顔で
みんなに応えた。