第5章 初任務
「2体です、左右1体ずつ!」
アレンが言うと同時に
左へ跳んだ。
一瞬遅れて神田が右へ。
現れたアクマは、その瞬間に
壊されていた。
バーン!!
爆風で巻き上がった砂から
顔を庇いつつ
スタッと着地した神田を、
驚嘆してみやった。
腰に差してある刀を見るかぎり
装備型らしいが、
抜刀して斬り付けるまでが
目で追えないほど速かった。
ー ホントに強いんだ。
感嘆して見つめると、
神田はチラ、と私を見て目を逸らした。
ー ...やーっぱ感じ悪い。
ムッとしかけたけど、
いちいち怒っていては
短気になってしまう。
それから少し歩いて街の入り口に
着いたが、それまでアクマは
現れなかった。
街の入り口から街を覗き込む。
パッと見、周辺にアクマはいない。
「僕はここから北に進みます。」
アレンが振り返ってそう言った。
「じゃあ俺は南だ。」
神田は言うなり歩き出した。
「じゃあオレ達はまっすぐ
行くからな、ゴーレムで
連絡し合うさ。
でないとお互いの場所
わかんなくなるし」
ラビが神田に呼び掛け、
私を見る。
「リランはオレと行動するさ
離れるなよ?」
意外と冷静に話すラビを
少し頼もしく思いながら
頷いた。
「じゃあラビ、リランを頼みますよ!」
アレンが神田と反対方向へ
消えていった。
その直後、
「早速お出ましかー?
リラン、無理すんなよっ!」
現れたアクマは5体。
ー 私も、ラビと戦おう!!!
「イノセンス、発動!!!!
歪め...槍よ!!!!」