第14章 新たなノアとの遭遇
~ルルベルサイド~
「やられたか」
私はエクソシストとアクマの
攻防を淡々と見つめていた。
黒髪の男エクソシストが
2体目を破壊した。
― 女エクソシストが1人、
倒れた。
もう1人はまだ戦っている。
アクマが残り1体に
なってしまったから、
私は背後の森に待機させておいた
Lv2を4体呼んだ。
「あのエクソシスト共を殺れ」
命じれば、アクマは
すぐに戦いへ赴いていった。
― Lv2ではあいつらに勝てない。
でも、時間稼ぎにはなるだろう。
千年伯爵には、村人に与える
命令を伝えるよう命令されただけだ。
つまり、今回の作戦は
千年伯爵の考え。
私はエクソシストを殺せと
命令されていない。
― 本当なら、殺したいが。
千年伯爵はなぜか、
私には「殺すな」と言った。
「村人達が殺せればいいですけどネ♡
アクマが殺してもいいですけど、
アナタは殺しちゃダメですヨ♡」
― 分からない。
主人の考えは分からない。
それを聞くためにも、私は
もう用無しとなったこの村に
背を向けて立ち去った。