第13章 新たな任務
「お、おまえは.......!!!!」
一瞬静まった村人に、
驚愕の気配が広がる。
「なぜ、もうここに!?」
「お前達には関係のないことだ。
それより、なぜこいつらが生きている。
捕らえたら殺せと言ったはずだ」
私は気付かれないように
薄目を開けて様子を窺った。
そして、村人が一斉に視線を
向ける方向を見たとき、
危うく声をあげそうになった。
黒い肌、黒い髪。
後ろにはLv3のアクマを
従えている女がいた。
― ノア.......!!!!?
何でノアが!?
村人が、焦ったように
女に向かって手を振る。
「今殺ろうとしてたんですよ!
おい、さっさと殺れ!!!!」
剣を手にした男が、
ゆっくり私達に近づいてくる。
その時、私ははじめてリナリーと神田の
存在を思い出した。
右にリナリー、左に神田を
視界の端に捉える。
2人も縛られて、意識は無いようだ。
男はまず神田の前に立って
剣を振り上げた。
― このままじゃ、神田が!!!!
唇をぐっと噛んだ私は、
やむを得ずイノセンスを
発動した。