第4章 黒の教団にて
「ほぁぁぁぁ.......。ここが、
黒の教団...」
そびえたつ、
おどろおどろしい建物を見て
私は目を丸くした。
クスッと笑う声に
目を向けると、アレンだ。
「インパクトありますよね、
教団って」
楽しそうな顔で言う。
ー あ、笑うと同い年くらいに
見えるなー。
いくつなんだろ、みんな。
とか思っていたら、
建物から声がした。
「リナリー??どーしたんだい、その子?」
若い男の人の声。
ー 誰だろうか?
リナリーが上の方を
見上げ、
「兄さーん!適合者らしい子を
見つけたの!入れて!」
と大声で言った。
私は、リナリーに
お兄さんがいたのか、と驚いた。
「じゃあ、君ー!門番の身体検査受けてねー」
さっきの声がそう言うと、
目の前の壁に大きな顔が
現れた。
「検査ぁ!」
「何あれ!?何!?
ちょっ、リナリー!!!!」
でっかい顔と
突然ライトみたいなので
照らされたことに驚いて
隣のリナリーに助けを求める。
「大丈夫よ、ちょっと
調べてるだけだから^^」
にっこり笑顔で言われ、
大人しくした。
「かいもーん!」
顔がまた叫んだ。
ー こいつ、うるさいな!
でも、ごつい門が開いていくのに
少しだけ驚いた。
「こっちよ、リラン」
リナリーの案内に従って歩く。
私は周りをキョロキョロ
見ながら、心底感動していた。
ー なんか、ホントに基地みたい...
リナリーやアレン達と、
なんだか物凄い量の紙が
床に撒き散らされ、大きな机にも本が
積まれている部屋に入った。
「えっ、これ踏んでいいの?」
床にある紙を前に尻込み
してしまう。
ー てゆーか、ひどすぎだろこれ....
「アハハハ、踏んでいいよー」
さっき門のところで聞いた
声と同じ声が言った。
そっちを見ると、いかにも
人の良さそうな笑みを浮かべた
青年がいた。
その人は、リナリー達を見ると
頬を緩めた。
「おかえり、みんな。
お疲れ様。報告は聞いたよ」
「ただいま、コムイさん。」
「おー、ただいまさーっ、コムイ!」
「ただいま、兄さん」
挨拶を交わすと、コムイ、
というらしいリナリーのお兄さんは
私を見た。