第10章 再会
「リラン!襲われたって本当!?
何をされたの!?」
本部に帰ってきた途端、
司令室に連れ込まれて
リナリーに詰め寄られた。
なぜかアレンも所在なさげに
リナリーの横に立っていて、
遅れて司令室に入った
ラビと神田もアレンの横に並んだ。
リナリーは心配そうに私の
顔を覗き込んできた。
コムイさんは、厳しい顔で
どこかに電話をかけている。
「ああ.......ダニエルが.......」
電話内容からして
ダニエルの今後の対応とかだろうか。
リナリーに笑い返す。
「ラビと神田がすぐに助けてくれたもん。
それに、殺ろうと思えば殺れたから
大丈夫だよ。慣れてるし」
「慣れてる.......?」
「お、おい.......」
リナリーの怪訝そうな顔と
ラビの焦った顔を見て、
慌てて手を振った。
「あっいや、そのっ、えーと、
と、とにかく大丈夫だから!!!!」
リナリーはさらに怪訝そうな
顔になったけど、
とりあえずは引き下がってくれた。
「じゃあ、お風呂行きましょ?
体洗いたいでしょ?」
そう言って手を取られた。
またもや焦る。
「ひ、1人で行くよ!!」
リナリーは少し傷付いたような
顔をした。
「嫌とかじゃないんだけどねっ、
ちょっと、その、体に問題があって.......」
一生懸命訴えると、
今度はコムイさんがずいっと出てきた。
「体が?大丈夫なのかい?
診てもらった方が.......」
「いいですから!!!!」
必死で断る。
リナリーは私の両手を
ぎゅっと握り、また心配そうな顔をした。
「私にも話せないことなの...?
問題があるなら、一緒に解決したいわ」
「えーと.......」
困り果てている私をみかねたのか、
神田がリナリーの肩に手を置いた。
「それくらいにしてやれ。
人に言えないことくらいあるだろ」
「神田ぁ.......」
天の助けとも言うべき
言葉に、私は目を潤ませた。