第7章 巻き込まれた(?)GW
「でも、セキュリティ……。妖怪に効くかな……?」
「はははっ! 安心したまえ! それに今までうちの使用人が妖怪に襲われたという報告は全く無いっ!」
そーなんだ。と清継君の言葉に頷いていると、隣に居たカナちゃんが声を掛けて来た。
「舞香ちゃん。どう思う?」
「え? どうって?」
「この爪だよ。本物かしら?」
カナちゃんは手を口元に当て、不安気に瞳を揺らす。
うわっ、カナちゃん、すっご可愛いです!
私は、不安を払拭させてあげようと、軽く笑った。
「どうかなー? 神社のご神体も結構人間の造ったものが多いし、この爪ももしかしたら、造り物かも」
「う、うん! そうだよね!」
カナちゃんの顔が瞬く間にパアッと明るくなる。
でも、多分、本物だと思う……
という言葉は、心の奥に沈めた。