第11章 菅原 孝支2
朝、私は教室のドアの前に立っていた
"少しずつ、変えていけばいい"
菅原先輩の言った言葉が、私の背中を押してくれたのかも
深呼吸をして、勇気を出して、ドアを開ける
開けた途端、皆の視線が突き刺さる
すごく怖い・・・けど、入んなきゃ!
震える足で教室へ入り、自分の席を探す
迷っていると、女子生徒が
女「もしかして、水原さん?」
「は、はいっ‼」
返事をすると、皆が一斉に騒ぎだした
女1「私、小さい頃から水原さんのピアノ大好きだったの‼」
女2「噂通り、可愛い~‼」
う、噂?
「あの、噂って・・・・?」
女1「朝・昼休み・放課後音楽室でピアノ弾いてたのって水原さんでしょ?聞いたことあるんだ!」
え、そうだったんだ・・・
女2「水原さんは、私の後ろの席だよ!これからよろしくね!」
「‼うんっ!よろしくっ‼」
勇気を出して良かった。菅原先輩、ありがとう・・・!